社会のリスク

高校生3年生の男子が母親を殺すというショッキングな事件が起こりました。
しかも首や腕を切断していました。

精神科への通院歴もあるといいますから、
また「保護拘束」の是非が議論されるのかもしれません。
以前、子供が歩道橋から投げ落とされるという事件もありました。
これも犯人は精神科に通院歴のある人だったと思います。

暴力的な性癖があるかどうかの判断はむずかしいと思います。
他人や自分に危害を加える恐れがなければ、
できるだけ社会で「治療」するほうがいいのは明白だそうです。

もしも暴力を振るう傾向があるとしても、
現実に被害を受けた人がいなければ、
「恐れ」があるというだけで保護拘束するのはおかしな話です。

もちろん社会にとってリスクがあります。
しかしそのリスクは社会が負わなければいけないものだと思います。
第一、犯罪をおかす人々は精神病ではない人が圧倒的に多いし、
そういう犯罪者によって被害を受けるリスクは誰にでもあります。

事件が「異様」であることばかりに目を奪われると、
保護拘束などという議論にもついつい乗りたくなりますが、
それがいかに危険な議論であるか、
もう一度考えてみたほうがいいと思います。

(Copyrights 2007 Masayoshi Fujita 無断転訳載を禁じます)

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