この期に及んで
まだ民主党の前原代表は「メールが偽物だとは思っていない」とか「巨悪を追及する姿勢に揺るぎはない」とか言っている。あのメールについては、偽物だと思うかどうかではなく、自分たちが本物であることを証明できるかどうかにかかっている。その証拠をまったく出せないでいるのだから、もういい加減にギブアップしないと、ますます傷が深くなる。そのことにどうして気がつかないのだろう。
たしかに、武部さんと堀江被告の周辺で何かお金が動いているという噂はある。しかし、まさか噂話だけで人の銀行口座を調べるわけにもいかないだろう。何度も言うが、「潔白だったら堂々と見せればいい。見せられないのはやましいところがあるからだ」というのはとんでもない「言いがかりの論理」である。
警察や検察は有罪である証拠を集めなければならない。被告人は無罪であることを証明するのではなく、検察の証拠に基づく論理が筋が通らないことを言えばいいのである。前原代表の言っていることは、無罪であることを証明できないなら、有罪であるという論理だ。
このような乱暴な議論がまかり通ったら、それこそ個人情報保護どころの騒ぎではない。あちこちで何の咎もない人々のプライバシーが暴かれることになってしまう。リベラルである民主党は、本来こういうことに対してセンシティブでなくてはならないはずである。こんなことを平気で言う政党は、あまりにもレベルが低すぎて、二大政党の一翼を担えるはずもないと思う。もはや民主党は「解体的出直し」ではなく、「解体」そのものが必要だ。
(Copyrights 2006 Masayoshi Fujita 無断転訳載を禁じます)
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