ちょっとビックリの自民大勝
小泉自民党が勝つだろうとは思っていたが、まさか300近い議席を得るとは予想だにしなかった。まさに地滑り的大勝利。今年は「近年最も土砂災害の起きやすい」という言葉をよく耳にしたが、民主党は土石流にすっかり飲み込まれてしまったかのようだ。
今回の選挙から得られる教訓は、一つは、ケンカは仕掛けたほうが有利ということ。もう一つは、ケンカには大義が必要ということである。小泉首相は、郵政民営化法案が参議院で否決されたら、民意を問うと言っており、それをそのまま実行した。抵抗勢力や野党は、結局は解散なんかできないという気持ちがどこかにあった。その分、立ち後れたのである。一瞬の立ち会いの差が結果に大きく響くのは相撲とよく似ている。小泉首相の「大義」とは何か。郵政をはじめとする日本の権益構造を変えるということである。それがうまく行っているかどうかは別として、有権者が現在の構造に飽き飽きしていることは事実。だから小泉自民党に票を入れたのである。本来、民主党などの野党が改革の先頭に立つべきなのだが、郵政改革で腰が引けたことが議席を3分の1も減らすことにつながってしまった。
だから民主党が議席を取り戻すには、身内の抵抗勢力を切っても日本を変えるという「大義」が必要だ。大義にあいまいさを残してはならない。それさえできれば、次の総選挙で復活を果たすだろう。まして小泉さんはあと1年で引退と表明しているわけだから、自民党の改革は色あせてくる。民主党がいたずらに「数」にこだわると、身内の抵抗勢力を切れず、結局は相当長期にわたって万年野党に甘んじることになるだろう。
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