労組は誰を守るのか?

今朝の新聞だったか、昔の社会党がアスベスト規制を法制化しようとしたとき、アスベスト関連産業の労組が「雇用に悪影響がある。アスベストは管理して使える」と反対したため、法制化を断念したという記事が載っていた。

僕たちが若いときには、労組というのは革新勢力と相場が決まっていた。社会を変革しようというのが労組の役割であり、変革の方向は国民や労働者にプラスになるものという前提があった。公害反対の先頭に立っていたのも労組である。保守勢力は常に資本側、だから労働側は革新勢力だった。

しかし労組が「革新的」でなくなって久しい。いつのころからかは判然としないが、労組は職場を守る「守旧派」になっていった。職場を守るということと、革新とはまったく別物である。たとえば公務員の削減は世の中の課題だが、公務員組合が職場を守ると言い出したら、連合などの労働団体は公務員削減と言えなくなる。郵政民営化で特定郵便局長を代弁する自民党の一部が反対といい、郵政公社労組の後押しを受けた民主党が郵政民営化反対というのと同じである。

職場を守るのが労組の基本的役割ではあったが、それにこだわりすぎれば利己的になる。そこで世の中との連携を失う。それが今の労組の姿だとすると、今の世の中で本当に革新というか世の中を変えていこうとしているのはいったい誰なのか。この判定はなかなかむずかしい。小泉首相については、毀誉褒貶があるものの、これだけ引っかき回した総理は今までいたか。その意味では、小泉さんは「変な人」ではなく「変革の人」なのだろうと思う。

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コメント

かつて、国鉄や電電公社の民営化の時も世間は静かなのに国会と関係者のみが大騒ぎをしていた。
今回もまったく同じようにしか思えない。

いえることは民営化後JRもNTTも企業努力をするようになった事だろうか。

国民はいつも蚊帳の外である。しかし、今後を考えれば民営化された方が良いと思う。

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