日本企業を復活させるために

 アメリカで開かれた国際家電見本市CES、日本企業の目玉は4Kテレビだ。さらなる高精細を追求したテレビということである。去年は3Dが話題だったが、今年は4Kのオンパレードだという。画面がより美しくなるに越したことはないのかもしれないが、実はここに日本企業の「発想の限界」が見えているような気がする。

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いつ来る? 日本国債の危機

「日本の国債はいつまで今のような低金利で発行できるのだろうか」

金融の専門家と話す機会があるとき、必ずこの質問をしている。答え方はいろいろあるが、いちばん楽観的な答えでも「5年は保たないだろう」だった。ある財務省関係者の「2年かな」というのが、これまで聞いた中では最も悲観的な答えである。

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なぜ? 東京電力のドタバタ

3月11日午後、東日本をマグニチュード9.0の巨大地震が襲った。日本では観測史上最悪の地震であり、また津波の高さもこれまでの想定をはるかに超えるものだった。津波で壊滅した東北地方太平洋沿岸の町の惨状をテレビで見ても恐怖を覚える。その意味では、菅内閣の対応に多少どたばたしている印象があったとしても同情できるのかもしれない。

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首相が言わなかったこと

2011年度予算を決める通常国会が始まった。冒頭、菅首相による所信表明演説が行われたが、首相が何を言ったかよりも、何を言わなかったのかが気になる。自民党の谷垣総裁だったか「都合のいいことだけ言って、都合の悪いことは言わなかった」と評したが、そこがポイントだったように思う。

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劣化する政治

普天間基地移設問題の「期限」である5月末が近づいてきた。鳩山首相は、この問題の決着(どこまでが行けば「決着」なのかという定義の問題は残っているが)をつけられなければ、退陣するのだろうか。ご本人は「体を張って」とか勇ましいことをおっしゃっているのだから、きっとアメリカの了解も得られず、地元の了解も得られなければ潔く退陣されるのだろうと思う。

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見捨てられる日本市場

第41回東京モーターショー。世界の五大自動車ショーのひとつと言うわりには、幕張の会場には大げさに言えば悲哀感さえ漂う。何といっても出品者数は2007年の246社から今回は113社へと半減した。しかも海外の自動車メーカーで出品したのはわずか3社である。

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鳩山政権の大きなリスク

鳩山政権が誕生して1カ月が過ぎた。無難なスタートを切って、支持率も60%台を確保していたが、ここに来て急に雲行きが怪しくなっている。言うまでもなく、亀井静香・金融・郵政改革担当大臣のことである。いわゆる「モラトリアム法案」はまあ何とか大事にいたらずに着地したかに見えたが、今度は日本郵政の西川善文社長を辞任に追い込み、斉藤次郎元大蔵相事務次官を後任に据えるのだという。

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民主党、300議席の罠

8月30日の衆議院総選挙。新聞の獲得議席予想を見ると、まるで2005年総選挙の裏返しのようだ。単独過半数が取れるかどうかとか、比較第1党になって政界再編を主導するとかいう話はかき消えて、「300議席に迫る勢い」とか「300議席を超える」とか、民主党にとってはずいぶんと景気のいい話になってきた。

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民主党の長い道のり

ようやく衆議院が解散された。例によってこの解散にいろいろな名前がつけられている。私も真似してつけてみた。コメンテーターとして出演しているニッポン放送の番組で、名前を考えるように言われたからである。「伝家の宝刀、抜いてみれば竹光解散」

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リーダーの素養

麻生太郎首相の支持率が急落している。最近の世論調査では30%以下という「危険水域」に突入したものもあるそうだ。景気の悪化が日に日に目につく上に、1人当たり1万2000円の給付金で、所得制限をつけるとかつけないとか、高額所得者は辞退せよとか、わけのわからない話になっていることが大きな理由だろうと思う。

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